何とかなるって!

アメリカで高校時代の夏のホームステイから大学院留学を経てアメリカ永住。そして起業へと繋がる私の話

T O E F Lの点数が足りなかったのに大学院入学しちゃった話 #2

 

 

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Ferry Building

自分では気付いていなかったけれど、チューターのサリーによると私は英語で話しているときは文法を割ときっちり正しく話していたらしいです。そこで彼女からの提案。テスト問題を声に出して読んでみろと言われました。模擬試験問題を何度もやっていたのですが、文法のセクションの間違っているところはどれ?系の問題でした。言われた様にとりあえず声に出して読んでみたところ「ほら!」っとサリー。何のことを言われているのか分からずポカーンとしていると「どこが間違っているか分かったでしょ?」とサリー。どうやら気づかないうちに正しく文法を直して声に出して読んでいた様なのです。

私自身は文法を正しく直して読んだつもりはなく、どこを直して読んでいるかも気付いていませんでした。間抜けな私を尻目に、サリーは言いました。「T O E F Lなしで大学院に出願したら?」

 

「へ?」あまりに唐突なサリーの発言に固まってしまいました。「T O E F Lの点数が足らずに大学院なんか入れてくれるわけないよ」といった私に向かってサリーは言いました。「お願いすればいい。一緒に何と言えばいいか考えてあげるから。」 

 

唖然としている私を尻目に、サリーは具体的な理由を考えて提出する手紙の構成をすでに考え始めていました。「そんな、点数足らないのに入れてくれるわけないよ」という私に対し、「そんなもの、聞いてみないとわからない、とりあえず手紙を書いて他の書類と一緒に提出しよう。入れてもらえれば、ラッキー、ダメって言われたらまたこの馬鹿げたテストのためだけの勉強すればいいからさ!とりあえず、聞いてみるのが一番よ。」

 

日本で生まれ育ち教育を受けてきた私の中では、入学基準にある英語のテストの点数に足らないから交渉してみようとはこれっぽっちも思いませんでした。でもアメリカ生まれ、アメリカ育ちのサリー曰く、規則は一応の目安として作ってあるもの。不都合があったり、状況に合わない様な規則なんかはとりあえず交渉してみたらいい。交渉するのにはお金がかかるわけでもなし、もし自分の言い分が聞いてもらえたらラッキーだし、ダメもとで交渉すれば良いの!

 

サリーの入れ知恵によりダメもとでT O E F Lの点数が足らなくてもこの学生なら入学させても良いかなと大学院の教授に思わせる様な手紙を書くことになった私、サリーの指導のもと手紙を書き始めました。とりあえず自分で考えてドラフト1を書き上げました。あんなに色々と考えながら手紙を書いたことはなかったと思います。それを元にサリーの添削、編集が入りました。約1週間ほどかけて何度も会いては編集、読み直しては書き足してT O E F Lの点数が足らないけど、入学させてくださいレターは完成しました。

 

在籍していた英語学校は同じキャンパス内にあったので、私は願書とともに必要書類を大学院に直接提出しに行くことにしました。フォルダーの中には留学生に課されているT O E F Lの点数は入っていませんでしたが、そのかわりに短いけれども自分でも力作を思える手紙を入れて。

 

 

長くなってきたので#3に続く

 
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